太極拳とカンフーのブログ『天天練功夫』

ある指導者の、あれこれ武道に関する日記です

太極拳入門 ①関節を動かす -体重移動

人間の歩行は関節の働きで、体重移動をしながら行われています。

太極拳体重移動も関節の動きによって完成されています。

各流派の太極拳はこの点においては共通しています。

(足の虚実はこのことを指しています。)

関節の動きがなければ、筋肉も動かず、なめらかな動きはないと思います。

そして、太極拳ができないのであります。たぶん動くことすらできないだろう。

体重移動に関係している関節は下肢、三つの大きいな

関節です。この中で一番重要なのは股関節です。

(股関節はしばしば腰と混同される場合があります。)

そしてなかなか感じにくい動きで、

実際に股関節を前傾してくださいと言っても、どうしたらいいのが

分かりません。初めての方はだいだいお腹を凹みます。

一番感じやすい関節は膝です。膝を曲げる状態は何方でもわかります。

 

もう一つ大事なポイントは足の幅(足の位置、足の向き)です。

これを決めないと膝と大腿四頭筋が大変辛くなります。

これははっきりと何方でも感じられます。

膝の痛みは股関節と歩幅と深く関わっています。

 

股関節に関してはエントウ(中国語で、股関節を丸くする)とか、ソンヨウ(中国語で腰を緩める)

などの諸説がありますが、疑問に思うところが多いように感じています。

例えば、股関節と腰ですが、股関節をどうやって丸くするのか、腰をどうやって緩めるかは

はっきりした答えが 難しいのようです。

 

初めての方は是非自分の足の力の限界を超えない歩幅で、股関節の位置を正しくして

頂きたいです。怪我の予防にもなります。