中国武術の起源〝人間が獣に戻った〟?~前編
〔最初に、、、この文章ではいつくかの翻訳文がありますが、これはあくまで私の日本語レベルでの翻訳です。ご満足頂けないかもしれませんが、ご理解の程よろしくお願いします。〕
〝中国武術の起源〟について色々と説はありますが、今回は〝人間と獣の格闘で武術が生まれたのか?〟どうかのお話をしてみたいと思います。
中国武術の起源については、北京体育大学での武術史の授業で受けてかなり印象に残っています。
一般的に言われているのは ❝原始時代に既に武術は存在していた❞ ということです。
大昔、人間は生存する為に狩猟を行い食料を得ていました。
そして、獣との戦いの中から武術が生まれたそうです。
このような考え方は、中国武術史に関する書籍では定説になっているようです。
(ここでは、一つずつ挙げるのは割愛させて頂きます。)
ふーん、そうかと、これは別段普通の話だと思ってずっと信じてきました。
ですがある時、これはあんまりにも一般的過ぎてなんか面白くないな~と思い、他の考え方がないか冗談半分で調べてみました。
すると、どうでしょうか。
そしたら別の、しかも逆の考えが出てきたのです(ビックリ😲)。
これまで信じて来たこの定説は、何っだたのだろうか、、、。
それは、于志鈞氏*1の『中国伝統武術史』いう本です。
中国では中国武術の起源に関する逆の考えは、おそらくこの貴重な一冊しかないと思われます。
またその考えは間違っているかも知れませんが、今までの定説と逆の考え方を本にして出すというのが凄いところだと思います。
それでは、内容を見てみましょう。
翻訳文:
【「第一節 武術は人間と獣の格闘から生まれたのでしょうか」
これについては、ある種の説が流行っています。
武術の始まりは、原始人時代からすでに存在していたと言われています。
その時代では人間が生存のために獣を獲って食料を獲得する必要があったので、獣と格闘しました。
そこで ❝拳で打つ❞ ❝足で蹴る❞
または❝跳ねたり跳んだり❞して、獣と戦いました。
これにより武術が生まれたのです。
ですが、私に言わせればこのような説は、一見理に適っているように見えますが、本当はとても不合理です。
これでは「人間が獣だ」と言っているようなものです。
歴史の本に記載された、人間が虎と格闘した物語は少なくありません。
ですが実際のところ、人間の体力では虎と格闘するのには充分ではありません。
もし人間が本当に虎と格闘すれば、10人いれば10人が虎に食われて、死にます。
故に ❝虎口余生*2❞ というのは、奇跡です。
人間は獣と違います。
人間には知恵があって、考えたり、道具を使ったりすることができます。
その為その時代の人々の狩猟は、獣の痕跡を見つけて、罠を仕掛けて、追い駆けて、殺すといった系統的な作業での集団行動です。
弓矢、槍、棍棒や、石を投げる、罠を仕掛ける、縄網などの〝狩猟道具〟を使用していたのです。
これは社会発展の進歩です。
社会発展に沿って考えると、人間が「道具の使用を始めた時」から、「両手に何も持たずに兇暴な獣と格闘する」というまでに、逆に❝退化❞することはないでしょう。
このことから見ても「武術とは〝人間と獣との格闘の産物だ〟」と思うのは、人間を獣と見なすことになります。
これはあんまりにも馬鹿馬鹿しいのではないでしょうか。】
次回へ続く・・・。
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