競技太極拳が占める割合は?~ある論文の中に健康と競技の関係性を見つけました
昨日、中国武術における健康と競技のことについて書きました。
実をいうと今の世の中で太極拳というと、どうも競技太極拳の占める割合の方が多いような気がしています。
ですが、やはりここははっきりした方が、学ぶ方、或いは指導される方の参考になれば良いと思って述べました。
そして、もしかしたら既にこの二つの事に関して研究しておられる方がいるかも知れないと思って調べて見たら、やっぱり!出て来ました。
この論文から、なぜ競技太極拳が日本において多くなって来たのかが、ここではっきりと分かります。
この論文では朝日・読売・毎日の新聞から、中国武術に関する記事数を分析して、健康と競技の話題の関係性を調べています。
ご興味のある方は是非ご覧ください。
https://www.waseda.jp/tokorozawa/kg/doc/50_ronbun/2015/5014A042.pdf
P37~42、P48~50、P108~111。
2015年度 修士論文「中国武術のグローカリゼーション」より)
特にP40の図が示す関係性が、とても興味深いと思いました。
太極拳では、健康と競技の両方のバランスを上手く取れば、楽しめると思います。
ですが、自分の体の状態が分からずにいきなり競技大会に出場するのは、よく考えた方が良いと思います。
また、健康の為の練習をしたいのに、競技の為の練習をさせられるのも良くないと思っています。
私の教室では、生徒さんには先ずその件を良く伺ってから、各体の状態や能力に合わせて指導を行っております。
始めて太極拳を習われる方は、先生にじっくりご相談されることをお勧めします。
自分に合った太極拳の練習を、ぜひ楽しみましょう。
▲上記写真は、2019年4月に行った京都立命孔子師学院での、太極拳レッスンの様子です。孔子学院での、今春の体験レッスンは延期になりましたが、10月に徐式(じょしき)太極拳を行う予定です。またどうぞ、宜しくお願いいたします!