太極拳とカンフーのブログ『天天練功夫』

ある指導者の、あれこれ武道に関する日記です

鴛鴦(エンオウ)の陣。倭寇退治の名将、戚繼光氏が発明した陣法を発見/鸳鸯陣

中国武術の戦闘の歴史、鴛鴦の陣

〈今回は中国語でも書いています~这篇文章,下面有中文的。

 

『鴛鴦の陣法(エンオウ ノ ジンポウ)/鸳鸯陣』

まさかの発見。


Facebookの知人のページで大変面白い、この鴛鴦陣の動画を発見して、それを自分のページにシェアしたら、動画の中で倒された人は日本人ですか?と聞かれました。

その時に簡単に説明はしましたが、やはりもう少し説明が必要だなと思って、改めてこちらで書きます。

鴛鴦(エンオウ)とは、オシドリのことで、雄雌は常に一緒に泳ぎ、左右対称のバランスが自然に取れています。鴛鴦の陣法も左右対称に兵を配備しているので、鴛鴦陣と呼ぶようになったのだろうと思います。

倭寇(ワコウ)退治のために、明の武将である戚 継光(セキ・ケイコウ)氏が発明したものですが、これをアニメーション動画で表現したものを見つけました。
これを見るのは初めてで、本当に😲ビックリです。
彼の個人資料についての詳細は、下記になります。

この陣法や、日本刀、太極拳との関係にも言及しています。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%9A%E7%B6%99%E5%85%89

 

倭寇とは、一般的には13世紀から16世紀にかけて朝鮮半島中国大陸の沿岸部や一部内陸、及び東アジア諸地域において活動した海賊のことで、中国、朝鮮では日本人海賊を意味しています(必ずしも日本人だけではなかったようですが、この動画ではそうなっています)。

倭寇の時代は中国では明朝の時代であり、日本では、鎌倉、室町、安土桃山時代となり、とても長い期間です。
戚 継光氏は自ら書いた兵書「紀效新書(きこうしんしょ)」の中に、この陣法の詳細を書きました。
更に、ビックリしたのはこの本が日本に保存されていることです。

国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2568232?tocOpened=1

中国武術の戦闘の歴史、倭寇退治 この本は、私が北京体育大学での学生時代に中国武術史の授業で知り、印象に残っていてずっと忘れずに覚えています。そして先日Facebookで、同時代に日本からの留学生だった友人のページで、この鴛鴦陣の動画を発見しました。

まさかと思って見てみると本当に面白かったので、皆さんにご紹介したいと思います。


鴛鴦陣法の動画は下記になります。
中国語の説明ですが、良ければご覧ください。

(一部残酷な表現がありますので、閲覧される方はくれぐれもご注意下さい!)

www.facebook.com

 

この動画から、昔の中国では実際の戦い方がよく分かります。

中国武術とは何かについての今後の研究に、とても役立ちます。これについてはまた別の機会に述べたいと思います。

そして一つ、私が特に好きなエピソードの一つとして、苗刀の話があります。
苗刀(ミョウトウ)とは簡単に言えば、苗のような刀のことです。

日本刀と似ていますが、もっと長く大きいです。これも戚 継光が原点となっています。

この苗刀は、日本からの逆輸入の武術として大変興味深いもので、私が主催している大人カンフークラスでも、以前生徒さんに教えたことがありました。

この時は木刀を使って練習をしました。

もちろん、日本刀とは違う武器の使い方になります。

そして、ここでの〝武術〟が示すものは極めて「個人的」なものではありますが、戦場での「戦い」とは違うということを言及して、また次の機会にでもお話し出来ればと思います。

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

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中国武術戦闘の歴史、徐其成とその妻

(右:徐其成ージョ・キセイ、左:灤孝娟ーラン・コウエン、中国武術家の夫妻/1975年頃) 

                                     

中国語

鸳鸯陣
万万没想到的大发现。
在朋友的脸书上,发现了一个很有意思的、有关鸳鸯陣的动画。我觉得很好,就把他共享到我的脸书上。有日本的朋友问,被打倒的是日本人吗,我稍微解释一下。
过后,我想还是在详细解释一下为好,就写了此文。

鸳鸯是,雌雄总是在一起游动的。所以自然形成一种左右对称的平衡。
鸳鸯陣也是左右对称的安排兵士,所以我想,由此才叫鸳鸯陣的吧。

这个陣法是为了对付倭寇,由明朝的武将戚继光所创。把他所创的这个陣法用动画表现出来。这个还是第一次看。很惊讶。
有关他的个人信息在网上可搜索到。上面的网是日语的。如有兴趣可观看。

有关倭寇的解释,我想大家都差不多知道,在中文这就不说了。
此陣法在戚继光写的兵书「纪效新书」中有详细的记载。
更让我惊讶😮的是,这本书被收藏于日本的国立国会图书馆中。网址如下。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%9A%E7%B6%99%E5%85%89

这本书是我在北京体育学院,上中国武术史课时所知,至今没忘。
前几天,在脸书上,与我在北京体育学院时,认识的日本留学生朋友的网页上
看到的。
希望把它介绍给大家,对中国武术的研究有一些帮助。
【动画中有些残忍的画面,请注意】

www.facebook.com

 

从此动画中我们可以知道古时战争的作战方法。从而可以窥视到中国武术的源流。
对于中国武术的研究有很多的帮助。

借此机会,稍微谈下苗刀。
苗刀也是源于戚继光的。
苗刀要比日本刀大,长。
以前在我的教室里,用日本刀教过学生这种刀法
然后去参加了比赛,很有意思的。

谢谢阅读。
下次见😁