太極拳とカンフーのブログ『天天練功夫』

ある指導者の、あれこれ武道に関する日記です

試合に出るということ

今年も12月の近畿ジュニア武術太極拳大会、そして来年1月の京都大会の時期がやってきました。

 徐其成中国武術研究会では4度目の試合出場となり、出場予定の子どもや大人生徒さん達は、自分に出来ることを最大限に発揮しようと追い込みの練習を頑張っています。

 

試合ということで思い起こすと、私は中国で8歳の時から父に武術を教えてもらい、11歳で中国のプロチームの一員として試合に出始めました。

20歳で来日するまで、毎日朝から晩まで練習し、数え切れない程の試合に出場してきました。

 

そして日本で武術を教えるようになり、クラスも増えましたが、最初は生徒さんの試合出場を全く考えていませんでした。その反対に試合に出ることを勧めていなかったくらいです。

 

なぜなら武術とは、本来は自身を鍛練する為に密かに練習をするものである為、それを人に見せることを目的として練習し、試合で型だけの動きを競い合ったりするのはどうかなと思っていたし、

又、試合に出る為に行う練習の大変さやプレッシャーを背負うことの辛さを、自分の経験から嫌という程わかっていたからです。

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 ですが、ひょんなことからチームが試合に参加することになり、子どもや大人の生徒さん達にそれを目標として練習することをプログラムに組み込むようになりました。

 

試合はあくまでも一つの良い経験として、無理ない参加を目指し練習してもらっていますが、しかしそれが良い要となり、特に子供達にとっては沢山のことを学ぶチャンスになることがわかりました。

 子どもの中では、自分は優勝して又は上位に入賞して全国大会に出たいという子もいるし、先生や親に勧められて面白そうだから出ようという子もいる、純粋に一つの経験として出るという子もいて、色々です。

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 でも、どんな形でも良いので、一つのチャレンジとして試合に出ることを目的とし一所懸命練習する、そして試合での緊張や空気を感じたり、他チームの選手の動きを見て刺激を受けたりする、そういうことが大切なのだと再認識しました。

 

一所懸命練習し、緊張の中試合に出るということは、自分というものを発見する手掛かりとなります。練習したことがどの様に繋がっていくのか、面白い体験となります。

 また友達を応援し自分も応援してもらえることで、チームの中で一体感が生まれ、より友人関係が深いものとなります。そしてたとえ良い成績を残せなかったとしても、必ず何かを得て帰ってきます。

 

そうやって少しずつ成長していく子ども達と共に、色々な経験をさせて貰えていることに感謝しています。

 

大人の方々も、試合に出ることで活き活きと輝きを増してこられたり、また出場されない方も、練習を通して健康になり生活に張り合いが出てこられることに、そのお手伝いをさせて頂いていることを、とても嬉しく思います。

 

そして、今年も試合、頑張って来ます。応援宜しくお願いします(^^)/

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